【フランス】ジヴェルニー~クロード・モネの理想郷

フランス

印象派の巨匠として日本でも高い人気を誇る画家クロード・モネ。仏オランジェリー美術館には圧倒的な迫力でみる者を魅了してやまない一連の代表作「睡蓮」が展示されていますが、今回はその創作活動の舞台となったモネの邸宅へ行きましたので、彼の描いた名作とともに、その美しい庭園等をご紹介したいと思います。

ジヴェルニーの邸宅

フランス・パリ近郊のジヴェルニー村(Giverny)。ここにモネが晩年までの43年間を過ごした彼の邸宅・庭園があります。移住した当初は借家でしたが、後にそれを買い取り、また周辺の土地も購入して大規模な日本風水庭園を自ら設計、一連の睡蓮作品群が製作されていくことになります。

邸宅周辺にも、モネのお墓をはじめ、ゆかりの場所が色々あるようです。それでは早速、中に入ってみましょう。

ノルマンディー風庭園

邸宅正面

モネの邸宅・庭園の見所は3つ。まずは邸宅の前面にあるノルマンディー風庭園から見ていきましょう。庭園に植えられている花々は、今でもモネが造園した通りに植えられているそうです。邸宅の正面には大きな道、その両側には百花繚乱、色とりどりの花々が見事に咲き誇っています。

庭園中心部

綺麗な花々に圧倒されますが、何といっても花の色・組み合わせがモネの絵画そのもの。まるでリアルの美術館にきている錯覚に陥ります。写真にすると、「あれ、この景色、どこでみたような?」と思うほど。モネと結びつきの深い、日本的な桜もあります。

邸宅

邸宅内部

邸宅内部には日本の浮世絵が所狭しと並んでいます。日本人としては少し驚くほどの量。ご本人が写っている当時の写真にも同じ浮世絵が写っています。各部屋の調度品も素敵なもので埋め尽くされていました。また、製作活動の拠点であったアトリエもこの邸宅の中にあります。

窓の外の景色

最初に庭園を見ましたが、二階からも見事な庭園を楽しめます。離れてみると、鮮やかな色彩がはっきりと分かります。

日本風水庭園

実際の世界

いよいよ日本風水庭園です。太鼓橋、本当にありました!藤の花が咲き乱れています。湖面に浮かぶ蓮の葉、ゆらめく柳、モネの愛した世界がここにあります。水庭園の周囲を歩いていると、「ここから描いたのでは?」と思う景色が幾つも出てきます。

絵画の世界

次にモネが描いた大作「睡蓮」の世界を見てみましょう。有名な太鼓橋の絵は、英コート―ルド・ギャラリー所蔵のもの。藤の花ではなく蓮の花ですね。

巨大な水庭園の世界が描かれているのは、仏オランジェリー美術館所蔵の連作。絵画の評論は専門家に委ねるとして、これらの絵画がこの場所から生まれたのかと思うと感慨深いものがあります。モネの絵はヨーロッパの大きな美術館には大抵飾られているので、実際にこの世界を訪れてみると、より一層関心が高くなりますね。

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