【HR2】オート・ルート/モンブランからマッターホルン~ロングトレイル2日目

オート・ルート(シャモニー~ツェルマット)

ヨーロッパ・アルプスを代表する二つの名峰モンブランとマッターホルン、この麓町(フランス・シャモニー、スイス・ツェルマット)を繋ぐ約180kmのロングトレイル、オート・ルート(Haute Route)。HR2日目は、アルジャンティエールからバルム峠を越えてフォルクラ峠(トリヤン)までの17km(登り1,478m、下り1,176m)、約7時間の行程です。

アルジャンティエール出発

今朝は朝から雨模様の気配、宿泊地アルジャンティエール(Argentière、標高1,251m)周辺は厚い雲で覆われています。早速、昨夜の雨で湿ったテントを畳み、雨具を装備してキャンプ場を出発です。荷物は水を含んだテントでさらに重くなりました。

キャンプ場から少し進むと、スキー場のゴンドラ駅が見えてきました。グラン・モンテ(Les Grands Montets)スキー場です。冬季はスキー客で大変賑わいますが、この日は既に雨が降りはじめ、駐車場も閑散としています。(関連記事【フランス】ヨーロッパ・スキー ~絶景モン・ブランを満喫!

アルジャンティエールの村を過ぎると、ルートは林間コースに入ります。荷物の重さと雨による視界不良もあって、この日は黙々と先へ進みますが、ペースは一向に上がりません。

バルム峠越え

ル・トゥール(Le Tour)

キャンプ場を出発し、約2時間でル・トゥール(標高1,453m、Le Tour)に到着。既に体力をかなり消耗していたので、ここで一休憩とします。幸い、雨が止んだので、近くのベンチでお湯を沸かし、コーヒーを頂きます。冷えた体が温まりました。

ル・トゥールからは、これから目指すバルム峠へ続くゴンドラが出ています。冬季はここも人気のスキー場となり、シャモニーの町からもバスで簡単に来ることができます。峠へと続くゴンドラは、夏場でも運行しているようです。

一息入れたところで、難関のバルム峠越えに挑戦です。ゴンドラ駅の右手を抜けて、峠へと続く登りが始まります。霧で視界は非常に悪く、先が思いやられます。コース自体は良く整備されているので特に危険な箇所はなく、とにかく体力勝負の峠越えです。

中間駅シャラミヨン(Charamillon)

視界不良の中、ジグザグ道の登りが延々と続きます。冬季はスキーコースとなる場所ので険しくはないものの、単調な登りが一段と長さを感じさせます。ル・トゥールから1時間程登ると、ゴンドラの中間駅シャラミヨン(標高1,850m、Charamillon)に到着。

中間駅にあるゴンドラ運行状況の案内板を見ると本日もバルム峠まで運行している様ですが、生憎の天気で、ル・トゥールから乗ってくる人は全く見かけません。休憩場所やお店もあるようですが先へと進みます。

この辺りでも霧が立ち込めており、視界不良が続きました。晴れた日であれば一面に綺麗な花畑が拡がっていそうですが、この日は残念な状況でした。

バルム峠

中間駅から更に1時間程登ると、ついにバルム峠(標高2,204m)に到着。登り自体は麓のル・トゥールから2時間程ですが、感覚的には非常に長く感じた峠越えです。コース難度は低いものの、気力・体力を消耗しました。

バルム峠はフランスとスイスの国境線。ここからはマッターホルンのあるツェルマットまでスイス領を進むこととなります。標識によれば、ここから今日のゴール、トリヤン(Trient)まで1時間50分、キャンプ予定地フォルクラ峠(Col de la Forclaz)までは2時間20分です。

バルム峠にはハイカーに人気のバルム小屋がありますが、この日は人影もありません。雨が止んでいるので、ベンチを少し拝借し、ランチ休憩とします。楽しみにしていた峠からの絶景は、この日は望むことはできませんでした。

ご参考:バルム峠からの絶景

本編を少し脱線しますが、バルム峠には以前も訪れています(【TMB8】ツール・ド・モンブラン~大人気ロングトレイル~8日目)。晴れた日には、ここから素晴らしい絶景を楽しめます。

フォルクラ峠へ

バルム峠付近の下り

昼食を終え、バルム峠からの下りを開始します。峠を越えると天気が様変わりすることもありますが、この日はスイス領に入っても辺りは一面の霧。眼下の景色は見込めず、今から下っていくルートが僅かに見える程度です。

ルートはしっかりと整備されているので、ゆっくりと下っていきます。今回のトレイルでは、これが初の本格的な下り。リュックの重みが堪えます。足下も濡れて滑り易いので、慎重に進みます。

Le Peuty付近

バルム峠から1時間半程度でLe Peuty(標高1,328m)の集落が見えてきました。峠からは900m程下っています。上空は相変わらず濃い霧で覆われていますが、標高が下がり今は霧の下へ来たので、視界が開けています。

ここにもキャンプ場がありますが、今日はもう少し先へと足を延ばします。この細長い谷を進み、道路沿いを3kmほど登ると、本日の宿泊地フォルクラ峠(標高1,526m)のキャンプ地に到着です。

フォルクラ峠

フォルクラ峠にはホテルがあります。以前、ツール・ド・モンブランで立ち寄った際には、ホテルに宿泊しましたが、今回はこのホテルが運営するキャンプ場を利用します。ホテル敷地横がテントの設営地です。シャワーやトイレはホテル内の施設を利用できます。

今日は朝からトレイル中ずっと天気に恵まれませんでしたが、フォルクラ峠に到着する頃には、青空が出てきました。明日以降の天候回復を祈りつつ、夕食の準備に取り掛かります。

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