【ロングトレイル】カーニッシャ-・ホーヘンウェグ~概要編

カーニッシャー・ホーヘンウェグ
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オーストリアとイタリアの山岳国境沿いを縦走する約180kmのロングトレイル、カーニッシャ-・ホーヘンウェグ(ドイツ語:Karnischer Höhenweg)。日本での知名度は低いですが、イタリア・ドロミテ山塊を望みながらの切り立った天空の稜線、複雑な地質構造が織りなすジオパーク、ヨーロッパ・アルプス特有の美しい動植物等を楽しむことができ、数あるヨーロッパ・ロングトレイルの中でも最も美しいトレイルの1つに挙げられます。

今般、このトレイルを完全踏破したので、日本では殆ど知られていないその絶景・魅力等をご紹介します。今回はトレイルの概要をお届けします。

カーニッシャー・ホーヘンウェグとは

カーニッシャー・ホーヘンウェグとは、オーストリアとイタリアの山岳国境沿いを縦走する総延長約180kmのロングトレイルです。今回のスタート地点は、オーストリアの田舎町ジリアン(Sillian)、ゴールは同じくオーストリアの地方都市アーノルドシュタイン(Arnoldstein)です。なお、逆回りやコースの一部を楽しむ人も大勢います。

コースの平均標高は約2000メートル、登り・下りはコース箇所によって異なりますが、1000メートル程度の登り・下りを繰り返しながら進みます。全行程の踏破には、(脚力によりますが)一般に8~11日前後かかるとされ、コース沿いに点在する整備された山小屋を利用します。

またこのコースは、第一次世界大戦時にオーストリアとイタリアが戦火を交えた最前線であり、今でも各地には前線基地・塹壕跡が多数残っています。現在の国境線は、同戦争の結果確定したもので、ルート上に点在する国境を示す標石には、「1920」と記されています。

コース日程

今回の行程は、図表1の通り、全10日間でした。各行程の魅力は次回以降ご紹介していきますが、今回は全体の概要を簡単に触れておきます。

図表1:行程表

日付距離登り下り時間特徴
1日目16.5km1,900m700m7:10麓の町から稜線への登り、稜線歩き
2日目13.7km900m1,200m6:30絶景の稜線歩き
3日目17.8km1,200m1,300m8:00絶景の稜線歩き
4日目15.4km1,050m1,000m5:50森林帯から山岳帯へ変化に富むコース
5日目8.5km300m1,060m3:40化石探しが堪能できるジオパーク
6日目18.1km1,450m1,100m7:10英国田園地帯のような景色を満喫
7日目14.7km800m800m5:30美しい湿原のジオパーク
8日目16.8km800m800m5:40神秘的な雲海、ハイマツを抜けるコース
9日目28.9km1,270m1,400m8:00気持ちの良い林道
10日目27.2km1,140m2,060m8:10点在する村落を抜け麓の町へ下山
合計177.6km10,810m11,420m65:40

序盤~天空の稜線歩き

まずこのトレイルの中で最も人気の高い区間が、序盤のハイライトである稜線歩きです。両側が切れ落ちたナイフリッジ、左側がオーストリア、右側がイタリアです。天気にも恵まれ、ドロミテ山塊の絶景を眺めつつ、「天空の稜線」を楽しむことができました。

中盤~古代の息吹を感じるジオパーク

次に複雑な地形が織りなすジオパークも人気の高い区間です。古代の化石を探したり、美しい湿原で放牧されている牛と戯れたりと、ゆっくりとした時間の流れの中で本当にリラックスできるところです。

終盤~絶景の連続

終盤では英国の美しい田園風景として有名なヨークシャーデールを彷彿とさせる景色や、早朝に発生する神秘的な雲海、気持ちの良い林道や眺望等、見所は満載です。

宿泊先情報

宿泊施設~山小屋が中心

宿泊先は山小屋が中心となります。季節にもよりますが、夏場はどの山小屋も結構賑わっているため、予約がおススメ。部屋はドミトリーが基本で、大部屋(10名程度)、中部屋(4-6名程度)があるほか、個室を提供している先もあります。宿泊費は大部屋が最も安く、一泊12€程度(アルペンクラブに加入していない場合は+10€程度)。個室は、山小屋によって施設・値段ともバラツキがありますが、高くても60€程度です(2019年時点、以下同様)。

シャワーはどの山小屋も完備、スマホやカメラの充電等も基本的に問題なく出来ます。中には、それぞれ別料金としている先もありますが、値段は数€程度です。

施設は比較的綺麗なところが多く、一歩外に出れば素晴らしい絶景が楽しめます。コースによっては、農家民宿に宿泊することもでき、宿泊先で作っているチーズやハムなどを楽しむことが出来ます。

食事~栄養価の高いチロル地方の伝統食

食事は、山小屋で朝・夜を食べ、昼はサンドイッチなどを作ってもらう、或いは途中の山小屋で食べます。道中、お店に立ち寄ることが殆どないため、山小屋では軽食を調達しておくこともおススメ。ちなみに、ビールやワインなどの酒類も取り揃えています。

朝食はバイキング形式が一般的。サラダ、ハム、チーズ、パン、コーヒーなど。中には、お昼用のサンドイッチをこっそりと作り、持っていく人もいました。夕食は、数種類のメニューから選びます。チロル地方の代表的なものが中心で、それ以外にもオーストリア名物のカツレツなども堪能できます。栄養十分で、スタミナ不足となることはありませんでした。

値段も朝・夜がセットのハーフボードで1人30€程度。山小屋によって値段は異なり、アラカルトのところもありますが、目安として、朝・夜の食事と宿泊費(ドミトリー利用)で一人50€程度です。

アルプスの動植物

動物編

ヨーロッパ・アルプスの動物と言えば、やはりアルペン・マーモット。「ピー」と遠くまで響き渡る声が特徴で、あたりを探すと、岩場の上でゴロゴロしています。親子で登場することもよくあります。それ以外にも、シカ、リスなどの他、クマもいるようです。。。

植物編

美しい花々もアルプスの魅力。アルペンローズやエーデルワイスは勿論、青、赤、黄、白等の色とりどり、大小様々な花が咲き乱れる様は正に百花繚乱、大変美しい花園が拡がっています。さらに美味しいベリー類も豊富にあり、これらも食べ放題でした!

予告編

今回はトレイルの概要についてご紹介してきました。このトレイルの魅力が少しでもお伝えできていれば幸いです。

次回からは各行程をご紹介したいと思います。

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