スイス国内を東から西へと横断する総距離390kmのロングトレイル、スイス・ヴィアアルピナ１（別名：クロッシングスイス、 Crossing Switzerland）。スイス隣国リヒテンシュタインの首都ファドゥーツを出発し、スイス国内の風光明媚な絶景を満喫しつつ、全20ステージ・14の峠を越えて（累積標高差23,600m）、レマン湖畔の町モントルーを目指します。今回は8日目（エンゲルベルグ～エングシュトレンアルプ）編です（概要編はこちら）。
エンゲルベルグ出発
エンゲルベルグ
本日の行程は、まず美しい湖で有名なトリュープ湖へと登り、そこからさらに登ってヨッホ峠を越え、エングシュトレン湖の脇にある山小屋を目指します。総距離14km（登り1,230m、下り400m）、所要時間5時間。これまでの行程の中では、比較的余裕のある一日です。
昨晩雹が降るなど今日の天候が心配されましたが、今朝は曇り模様の小康状態。朝食をゆっくりと頂き、宿を9時出発。エンゲルベルグ（Engelberg、標高1,000m）の町中で噴水を発見。主役はマーモット。今回の旅でほぼ毎日見かけているので、親近感が湧きます。気持ちの良い木立の道を通り抜けて橋を渡ると、ルートはここから山道となります。
フォルダー・シュタフェル
山道と言っても、ルートはよく整備されたとても歩き易いコース。小雨が降りはじめ、湿度も高いですが、気温は昨日よりずいぶんと下がりました。登りにはちょうど良いくらいです。森林コースを抜けると、今度は牧草地に出ます。ここでは多くの牛が放牧されています。
出発から約50分程で、山小屋フォルダー・シュタフェル（Vorder Stafel、標高1,256m）に到着。まだ歩き始めたばかりなので、ここで休憩はせずに先へと進みます。トリュープ湖までは約1時間半。
ヨッホ峠
トリュープ湖への登り
ルートは引き続き牧草地の中を進んで行きます。濃い霧が一面に立ち込め、視界はかなり悪い状態。霧が更に濃くなると、近くにいた牛達も見えなくなり、カウベルの音だけが聞こえてきます。なお、リフトが近くに見えるので、冬場はゲレンデになりそうです。
徐々に斜度が増し、ルートはジグザグ道の急登へ。小雨の降る、真っ白な世界の中をひたすら登ります。湿度もあるので、全身から汗が吹き出します。本来は眼下に緑の牧草地が拡がる美しい景色が楽しめるのでしょうが、この日は霧で全く見えず。ルート脇に咲く花々を楽しみながら、登っていきます。山小屋から1時間10分、トリェープ湖（Trubsee、標高1,796m）に到着。
トリュープ湖
トリュープ湖にはエンゲルベルグから出ているゴンドラの駅があります。ホテルも併設されており、ここを起点にハイキングや観光を楽しむことが出来ます。以前訪れた際は、素晴らしい天気に恵まれましたが、今回は残念な状況。晴れた時の景色は、以下記事をご参照下さい。
（ご参考）【スイス】エンゲルベルグの修道院とハイキング概要編
ここにはスタンプボックスがあるので、忘れないうちにスタンプをゲット。この後は峠登りとなるので、少し早いですが、雨風を凌げる場所でランチ休憩。熱いコーヒーを沸かして冷えた体を温めます。のんびりと休憩を取り、駅内部を散策した後、トレイル再開。美しい湖面が楽しめる絶景撮影ポイントも今日は真っ白。残念。
ヨッホ峠
ヨッホ峠までは約1時間半。この区間はリフトも利用出来ます。湖畔沿いを進み、左に折れてから急登開始。ジグザグ道を一気に登ります。ここも振り返ると絶景が楽しめる場所ですが、この日は真っ白。ルート脇に咲く花々は、雨露に濡れて一層綺麗に見えます。
滑りやすいルートを慎重に進むこと1時間20分、ヨッホ峠（Jochpass、標高2,207m）に到着。ここにもトレイルレースの看板がありました。山小屋近くの場所でスタンプボックスも発見、2つ目をゲット。今日の宿泊地エングシュトレンアルプまでは、残り1時間。
ヨッホ峠への登りで見かけた花々
エングシュトレンアルプ
エングシュトレン湖
ヨッホ峠から下り始めると、天候が少し回復。これまで殆ど見えなかった遠景も一部見えるようになりました。景色も真っ白な世界からヨーロッパ・アルプスに戻りました。ルート方向に見えているのがエングシュトレン湖（Engstlensee、標高1,850m）。その左手側には氷河を纏った山塊があるのですが、上空はまだ雲で覆われ、絶景は望めず。
エングシュトレン湖まで下った後、ルートは湖畔の右側を進みます。晴れていると、絶景が望めるピクニック・エリアです。本日の宿はもうすぐ先。
エングシュトレンアルプ
湖畔から少し先へ進むと、本日の宿泊地エングシュトレンアルプ（Engstlenalp、標高1,830m）に到着。ノスタルジックな雰囲気のホテルで、夕飯も美味しく頂きました。明日の天候回復を祈って、今日は早めに就寝。
晴天時の景色
この日の行程は、以前訪れたことがあるので、写真を幾つかお見せします。冒頭の写真もその時のものから抜粋。今回はここまで。
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