スイス・イタリアの国境を越えて名峰モンテローザの周囲を一周する約180kmのロングトレイル、ツール・ド・モンテローザ(TMR)。氷河歩きや高所歩道などスリル満点のトレイルを体験できるこのコースは、ヨーロッパアルプスのトレイルの中でも屈指の人気コース。今回は2日目の概要(グラッヒェン村からランダ村まで)をお届けします。
グラッヒェン村(Grächen)からガセンリート村(Gasenried)へ~気持ちの良い散歩道
今朝も快晴。村の中心部にある教会の脇を抜け、まずは隣村ガセンリートを目指します。スイス特有の可愛らしい家々の中を進んでいくと、不思議な動物を発見。真っ黒な顔、もじゃもじゃの毛、羊?後で調べるとヴァレー地方原産の羊、ヴァレー・ブラックノーズらしい。本当に顔が真っ黒!
コースはウッドチップや小石で綺麗に整備されているうえ、夜でも歩けるように街灯も等間隔で設置されています。崖崩注意の看板もありましたが、散歩気分で進んでいくと隣村が見えてきました。
ガセンリート(Gasenried)~リート氷河への登山口
この村からは、ツェルマットへ続く鉄道駅があるザンクトニコラス(St.Niklas)の町が谷底に見え、上部には雄大な氷河が望めます。急峻な斜面にあるため芝刈りが大変そうですが、夫々の家の前には手入れの行き届いた自家農園と花壇が設けられていました。さあ、ここから本日のメインがスタートします。
ヘルブリッゲン(Herbriggen)~ヨーロッパ・ウェグ断念!?
ヨーロッパ・アルプス屈指の絶景コース・ヨーロッパ・ウェグは、グラッヒェンからツェルマットへ続く高所歩道が有名。ここから先程見上げた氷河を目指して高度を上げていく、、はずでした。取り付き口につくと、何やら危険を感じさせる標識が。早速翻訳してみると、「崖崩れあり、迂回せよ」。。
その横には、手書きで注意を促すメモも。1週間前にチェックしたときにはそんな情報はありませんでしたが、この数日の間に崖崩れが発生、閉鎖区間が延長されたようです。安全第一、残念ですが迂回路を進みます。
ヘルブリッゲン(Herbriggen)からランダ(Randa)~谷間の迂回路
想定外の迂回路は谷間へ降り比較的平坦な道を進むコース。標高が下がった分、暑さが増します。もっとも、今日は時間的余裕が出来たので早めのランチタイム。丁度、トイレも完備されたピクニック・スペースを発見。アルプスの天然水をやかんで沸かして作ったお味噌汁、身に沁みます。昨日と午前中に溜め込んだ疲れをのんびりと癒します。
さあ再出発、ツェルマットへ続く線路と雪解水の川に沿って進みます。あちこちに馬や牛がいたり、時折電車が通ったりと、穏やかな道です。気温はどんどん上昇、今までになく暑い道でした。
ランダ(Randa)~宿泊地へ到着
鉄道駅の町・ランダ、今日の宿泊地へ到着。ハイキング・コースの拠点として耳にすることも多いのですが、想像以上に小さな町です。個人経営の食料雑貨店が昼休憩を終えて15時に開店したので、買い出しへ出かけました。外は先程から一転し雷雨でしたが、ここで焼きたてパンを購入、美味い夕食となりました。
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