【HR12最終日】オート・ルート/モンブランからマッターホルン~ロングトレイル12日目

オート・ルート(シャモニー~ツェルマット)

ヨーロッパ・アルプスを代表する二つの名峰モンブランとマッターホルン、この麓町(フランス・シャモニー、スイス・ツェルマット)を繋ぐ約180kmのロングトレイル、オート・ルート(Haute Route)。HR12日目、ついに最終日はグラッヒェンからツェルマットまでの24km(登り670m、下り540m)、約7時間の行程です。

マッター谷ルート

グラッヒェン出発

ついにオートルートも最終日。ザンクト・ニコラスからマッターホルンの麓町ツェルマットへ向かう本来のルートは、ヨーロッパ・ウェグ(Europaweg)と呼ばれる絶景の高所ルートですが、今日は天候が悪くリスクが高いため断念。代替ルートであるマッター谷を進みゴールを目指します。

キャンプ地の関係で昨晩はグラッヒェン(Grachen、標高1,615m)泊としたので、まずはザンクト・ニコラス(St. Niklaus、標高1,127m)まで戻ります。昨晩から降り続いた雨が小康状態となる中、天候の回復を祈りつつ、雲の下にある町へ下っていきます。一時間程でザンクト・ニコラスに到着。

ランダ

ザンクト・ニコラスからは、ツェルマットへ続くマッター川(Matter Vispa)と並行して進みます。ツェルマットまでの距離は20km弱ありますが、線路や道路が並行する比較的平坦なルートなので、歩き易くペースも上がります。

上空は雲で一面覆われていますが、マッター谷では幸い雨も止み、視界も良好。時折通過する鉄道には、ツェルマットへ向かう旅行客が多数乗車しています。重そうな荷物を背負い、線路脇を歩くこちらを見て、手を振りながら励ます人達もいます。

最終日ということもあり、体全体に疲労が溜まっていますが、久しぶりの平地はとても歩き易く、どんどん距離が進みます。2時間半ほどで鉄道駅のあるランダ(Randa、標高1,439m)に到着。この辺りで簡単なランチ休憩とします。上空には青空が見えてきました。

テッシュ

さらに進んでいくと、ルート脇に大きな池が出現。水面には光が差し込み、氷河水特有の白濁したエメラルド色が綺麗です。ゆっくりとしたい所ですが、ゴールを目指して進みます。続いて、川の対岸には大きな鉄道駅が見えてきました。テッシュ(Tasch、標高1,438m)に到着です。

ツェルマット

マッターホルン

テッシュを過ぎると、ゴールのツェルマットまで残りあと僅か。天候は大分回復しましたが、上空にはまだ雲が残る状態。マッターホルンのある方角を何度も凝視しながら先へと進みます。ルートは緩やかな上り下りのあるハイキングコースで、曲がり角に差し掛かる度、マッターホルンの登場を期待します。

雲で隠れて見えないのか、想像以上にマッターホルンが出てきません。そろそろツェルマットの町端が見え始めてきたころ、ついに待ちに待った瞬間が訪れました。雲で覆われていますが、うっすらとその特徴的な輪郭の一部が見えます。マッターホルンです。

ツェルマット

ハイキングコースからツェルマットの町中へ入り、ゴール地点はツェルマットの駅前。ついにツェルマット(Zermatt、標高1,606m)に到着です。12日間に渡るロングトレイルでしたが、大きなケガやトラブルも無く、無事完全踏破できました。

ツェルマットはシャモニー以来の大きな山岳リゾートで、ロングトレイルに必要な装備・食料品は簡単に入手することが出来ます。また、この町を起点にツール・ド・モンテローザなどのロングトレイルもあるので、興味がある方はぜひご覧下さい。

(ご参考)【TMR概要編】ツール・ド・モンテローザ~アルプス・ロングトレイル

キャンプ場

ツェルマットには、駅近くの場所にキャンプ場があります。ここが今回の最終キャンプ地。ツェルマットには車の乗り入れができないので、キャンプ場にはキャンピング・カーの姿もなく、ハイキングや登山、クライミングの人が多い印象でした。また、大型小売店にも近く便利で、景色も良かったです。

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