【HR4】オート・ルート/モンブランからマッターホルン~ロングトレイル4日目 

オート・ルート(シャモニー~ツェルマット)
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ヨーロッパ・アルプスを代表する二つの名峰モンブランとマッターホルン、この麓町(フランス・シャモニー、スイス・ツェルマット)を繋ぐ約180kmのロングトレイル、オート・ルート(Haute Route)を歩きます。HR4日目は、サンブランシェからモン・フォール小屋までの15km(登り1,740m、下り100m)、約8時間の行程です。

サンブランシェ出発

今朝は4時過ぎに起床、雨も降っていません。周囲はまだ寝静まっていますが、今日は長い登りがある日なので、朝早くから出発準備に取り掛かります。親切な店主のおかげで、昨夜は不自由なく一夜を過ごすことが出来ました。夜露で濡れたテントを静かに畳んで6時前に出発です。

キャンプ地を後に、まずはサンブランシェ(標高717m)の中心部へと向かいます。石壁で覆われた町中を散策しつつ、広場にある水汲み場でアルプスの天然水を補給。準備が整ったところで、隣町ル・シャーブル(Le Chable)を目指して進みます。

ル・シャーブル

ル・シャーブルへ

ル・シャーブルへは谷間を流れる川沿いにルートが続きます。この区間は緩やかな登りですが、その後に急登が控えているので、体力を温存すべくゆっくりと進みます。途中、湖の畔ではワイルド・キャンプをしている人を見かけました。昨晩、キャンプ場探しに苦労したのかもしれません。

途中、小雨に降られましたが、1時間半程進むとル・シャーブルの町が見えてきました。ルート脇で、飼育されているロバを発見。朝食中でしたが、こちらに気付くと近寄ってきて、後ろについてきます。朝の挨拶をして立ち去りますが、その後もしばらく見送ってくれました。

ル・シャーブルの町に到着(標高821m)。ルート沿いのパン屋が営業していたので、早速焼き立てパンを購入。また、これから数日間は山岳エリアの縦走が続くので、町のスーパーで行動食などを少し多めに補給します。

ル・コテルで朝食

ル・シャーブルからはいよいよ急登が始まります。縦走用の補給を終えて一段と重くなったリュックを背負い、まずは朝食場所を探します。少し登るとル・コテル(Le Cotterg、標高880m)地区に到着。ベランダや庭先には花が飾られ、伝統的な木造家屋が建ち並ぶ集落です。

村の広場には休憩用の水汲み場とベンチがありました。気持ちの良い場所なので、ここで朝食にします。先程購入した焼き立てパンとフルーツ・ジュースで清々しい朝の一時を満喫。しっかりと栄養・休息を取った後、トレイルを再開します。

クランバンへの登り

山岳リゾート・ヴェルビエ

ここから次の目的地クランバン(Clambin、標高1,730m)まで約1,000mの急登が続きます。覚悟を決めて登り始めますが、ここで痛恨のミス。本来曲がるべきルートに気付かず、直進してしまいました。この時はGPS時計も無く、ルートを間違えたことすら認識せずにどんどん登り続けていきます。

石を土台にした古い木造家屋のある住宅地に入りました。民家の間を縫うようにして続く細い路地を登っていくと、次第に道幅が広くなり、ついには大通りに出ました。両脇にはお洒落なブランド店や大型ホテル、美しいシャレ―などが立ち並びます。どうやら、リゾート地に迷い込んだ様です。

ここでようやく違和感を覚えて場所を確認すると、ヴェルビエ(Verbier)の町に到着していました。夏は音楽祭、冬はスキーリゾートとして有名な山岳リゾートです。急いでクランバン方面へと続くルートを地図で確認、進路を変えます。華やかなリゾート地でテントを背負う姿はどうも似合いません。

クランバン

気を取り直して地図をよく見ると、ヴェルビエからクランバンにはハイキング・コースが伸びています。不幸中の幸いです。このコースを進んでいくと、ゴンドラが上空を通過しました。麓町ル・シャーブルからのゴンドラです。この周辺は、冬場に広大なスキー場となります。

ルートをしばらく進んでいくとクランバンに到着(標高1,730m)。これでオート・ルートに無事復帰。ル・コテルからは約3時間、ルートを間違えましたが時間的には順調です。ここには食事や休憩が出来る雰囲気の良い山小屋シェ・ダニー(Chez Dany)があり、登山客で賑わっています。

天気は大分回復してきましたが、ここから見えるはずのモンブラン、グランジョラス、グランコンバンは残念ながら雲の中。楽しみにしていた名峰群が見れないため、山小屋での休憩は断念。復帰したルートを1時間程登った後、平らな場所でシートを拡げてランチ休憩にします。

モンフォール小屋への絶景トレイル

ル・アッティ周辺

今日の宿泊地モンフォール小屋(標高2,457m)へはまだまだ登りが続くので、ここで確りと休憩を取ります。ランチのほか、麓町で購入した栄養ドリンク、アルプスの天然水で煎れたコーヒーなどを満喫。拡げたシートの上に寝転び一眠りした後、午後の部再開です。

冬場にはスキーコースとなる砂利道を登っていきます。水場のあるル・アッティ(le Hattey、標高1,860m)を越えて更に登ると森林限界となり、針葉樹林が姿を消して眼下を一望できる絶景ルートが始まります。先程訪れたヴェルビエの町をはじめ、これまで歩んできたバニュ谷(Val de Bagnes)も見渡せます。

このすぐ近くにはゴンドラ駅(Les Ruinettes、標高2,195m)があるので、軽装で日帰りハイキングを楽しむハイカーも多数見かけます。ルート脇には小川が流れ、川のせせらぎを聞きながら、気持ちの良いコースをのんびり進みます。遠くにはモンブラン山群も見えてきました。

ラ・シャークス周辺

今日の宿泊地までは残り約1時間。斜面中腹をトラバースするように続く緩やかな登りルートを進んでいくと、避難小屋とともにいくつものスカルプチャーが出現。これまであまり見かけなかったので、こうした光景も新鮮です。

続いて巨大な鳥が出現、体長数十メートルはあります。特に襲われることもなく、ここは無事に通過。先へ進むと、今度はゴンドラ駅ラ・シャークス(La Chaux、標高2,266m)が見えてきました。雲が再び出てきましたが、ここから山小屋まではもうあと一登りです。

モンフォール小屋

ゴールを前に嬉しいお出迎えがありました。マーモットです。写真撮影を終えて、いよいよ最後の一登り。小高い岩場の上に立つ山小屋を目指して進みます。そして無事、本日の宿泊地モンフォール小屋(Cab. du Mont Fort)に到着。建物裏手は木造ですが、正面は日時計が付いた石造りの堂々とした建物です。

今晩は今回のロングトレイルで初の山小屋泊。チェックインを済ませた後、まだ濡れているテントを外に拡げて乾かします。この山小屋は1925年竣工ですが、2001年に改装されており、部屋は清潔でコイン式シャワーもある標準的な山小屋です。スイス山岳会が運営しており、出発前に入会した会員証を提示すると会員価格で泊まれます。

夕飯はもちろん食堂です。多くのハイカーと一緒に楽しむ暖かい食事とふれあいは、今年もロングトレイルが始まったことを実感させてくれます。全く知らない人達と楽しい一時を過ごせるのも、山小屋泊の魅力です。遅い日没を迎える頃に、思い思いに眠りへとつきます。今日はここまで。

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