東京・千駄木に、ドイツを感じられるこんな素敵な場所があります。
台東区立 森鷗外記念館
地下鉄千駄木駅から徒歩5分。団子坂を上った「団子坂上」という交差点の奥に文京区立森鷗外記念館があります。ここは、森鷗外が半生を過ごし、亡くなるまで住んだ居住地跡。残念ながら建物は火災や戦災で残っていませんが、鷗外生誕150周年を記念して2012年に記念館として開館しています。鷗外が歩いていた坂道を辿りながら、居住地へ向かうという贅沢な追体験です。
森鷗外とドイツ留学
鷗外は 大学卒業後、 軍医になり、ドイツ留学の機会を得ます。ベルリンやライプツィヒ、ドレスデン、ミュンヘン等に滞在し、その頃鷗外が使用したのと同じであろう地図も展示されています。ドイツでは当時の最新医療や政治、文化芸術など幅広く学び、日本に持ち帰りました。実は鷗外は小説より先に多くの翻訳を行っているのです。そして、ドイツでの4年に及ぶ海外生活、そして自身の恋愛を題材に小説を書き、人気を博しました。ドイツ留学から戻った鷗外は、30歳の時、現在記念館のあるこの場所に居を構え、2階の窓から上野の森、そして東京湾が見えることから「観潮楼」と名付けました。
モリキネカフェのプレッツェルとコーヒー
記念館の庭に面した一角に、雰囲気の良いカフェがあります。そこではドイツを感じることができるプレートが!プレッツェルにソーセージ。温めて出していただけるので、ドイツで食べるより、美味しく感じてしまうかも。コーヒーも美味しかったのですが、紅茶もロンネフェルト。鷗外の本や、関連雑誌なども手に取ることができます。庭の植物と、鷗外が観察し記録していた植物画を見比べてみたり。そして、大きな窓から広がるそのお庭の向こうには…
画像は森鴎外記念館のウェブサイトより。
東京湾からスカイツリーへ
かつては鷗外が上野の森や東京湾を見ていたという、住居横の急な崖の下に、今ではぴったりと建物の隙間を縫ってスカイツリーが臨めるのです。鷗外がこの景色をみたら、何を思うのでしょう。帰り道には、この崖に作られた急な階段を、スカイツリーを眺めながら下り、上野の公園まで足を伸ばしてみるのも良いかもしれません。
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