ドイツ・ヴィースバーデン~ボン間を繋ぐ全長約320kmのロングトレイル、ラインシュタイク 。トレイル6日目は、中州に浮かぶ城プファルツ城近くの町カウプからローレライ伝説で有名な岩山(ローレライ)の最寄駅ザンクト・ゴアールスハウゼンまでの約21.5kmです。
出発地点:カウプの町
今回の出発地点はカウプ鉄道駅。駅から見上げるとグーテンフェルス城がはっきりと見えます。一時期ホテルとして活用されていたこともあって、その名残が今でも残っています。周辺の急斜面にはブドウ畑が拡がります。
早速出発、カウプの街中を抜けて高台まで一登り。すると目の前には石組みの古そうな建物が出現。案内には1320年頃に建設されたLeitenberger塔とあります。これから進むデルシャイト方面からの侵入を防ぐ門として設置されたようです。
さらに進むと見晴らしの良い場所に出ます。ここからはライン川の中州に浮かぶプファルツ城も一望できます。しばらく絶景を楽しんだ後、カウプの町に別れを告げて、今日のトレイルをスタートします。
グーテンフェルス城 カウプの町 Leitenberger塔 カウプの町 中州に浮かぶプファルツ城
ローレライを目指して
カウプ~デルシャイトの町へ
まずはカウプ北方の町デルシャイトを目指して出発!意気揚々と進むはずが、ここで思わぬ足止めに。ラインシュタイクを歩いていると桜の木を頻繁に見かけますが、春~夏頃にはこれら桜の木にサクランボが多数実ります。大きさは区々ですが、比較的大きい実のなる木に狙いを絞ってサクランボを頂くと、結構おいしい!写真はまだ若い実ですが、甘そうな実を選んで急遽サクランボ狩りを満喫。
お土産を十分頂いたところで先へ進むと、今回も中世古城の出現です。12世紀頃に建造されたシェーンブルク城、今ではホテルとして利用されている様です。対岸から眺めても堅固な城であることが確認できます。
ライン川を離れて開放感のある草原を内陸方面に進んでいくとデルシャイトの町に到着。中心部へは向かわずに、町の外側を巡るようにして先へ進みます。
デルシャイトの町~フュンフセンプラッツ休憩所
デルシャイトの町を離れると、周囲は一面の麦畑。この脇を進んでいくと見晴らしの良い展望台を発見。ベンチもあるのでここで小休止、といきたいところですが、スタートで出遅れたこともあって先を急ぎます。
対岸にはオーバーヴェセルの町が見えてきます。紀元前頃から続く歴史のある町です。ライン川はここで大きく右に曲がります。コースも曲がり口の先端近くまで続き、突端の岩場に差し掛かると、安全用のロープが整備されています。これを降りていくと気持ちの良い林間コースへ入ります。
しばらくの間、林の中を進んでいきます。ベンチのある休憩所を見つけたので、ここでランチ休憩。ここからはローレライの岩山が少しだけ見えます。
麦畑 オーバーヴェセルの町 安全ロープ ランチ休憩
フュンフセンプラッツ休憩所~スピッツナック展望台・ローレライを一望
ランチ休憩を終えて少し下ると道路に出ます。この道路沿いにはレストランがあり、ここでランチや休憩が出来ます。美しい景色も望めるので、結構賑わっていました。
少し進んだ先がスピッツナック展望台。切り立った断崖が展望台で、眼下にはライン川が流れており、その先にはローレライ伝説で有名なローレライの岩山を一望出来ます。S字カーブのようにライン川が曲がりくねってローレライへと流れていくのが分かります。
ローレライは昔からライン川交通の難所でした。ライン川の川幅は広い所では300m程ありますが、ローレライではこれが150m程度まで狭まります。また水深も25m位まで深くなり、ライン川屈指の狭い川幅・深い水深地帯が急流を作り出し、このS字カーブを曲がり切れずに事故を起こすことが多かったようです。
レストラン Leiselfeld 展望台からの景色 正面の岩山がローレライ 左手前が展望台
ローレライ
ローレライ・ビジターセンター
展望台を後にして、ブドウ畑の脇を進んでいくとローレライの看板を発見。ここもワインの産地ですね。更に進んでいくと、ローレライ・ビジターセンター(公園)に到着します。ここは車でも来れるため、多くの観光客が訪れていました。
ローレライ岩山の上には遊歩道が整備されており、先端付近まで歩いていくと、そこからはライン川上流・下流域の絶景を楽しめます。また立派なビジターセンターの中も見学出来るほか、ここにはスーパースライダーがあり、家族客に好評の人気アトラクションのようでした。
ローレライの看板 ローレライ下流域の景色 ローレライ(岩山)の模型 ビジターセンター ラインシュタイクの案内 スーパースライダー
ゴール地点:ザンクト・ゴアールスハウゼン
ネコ城
スーパースライダーの横を通り抜け、麦畑の中を進んでいくと、再び中世の古城が現れます。こちらは1360年頃に建造されたネコ城、現在は日本人がオーナー。入口の門は閉ざされており、城内部の一般公開はされていません。
この城はローレライを望む絶好の位置にあります。英国人画家のウィリアム・ターナーはライン川沿いの風景画を何枚も描いていますが、その1枚はここからの風景を描いたもので、今でもその場所を記念したパネルが埋まっています。
ネコ城の門 画家ウィリアム・ターナーが描いたとされる場所 ネコ城の案内板 ネコ城とローレライ(奥)
ザンクト・ゴアールスハウゼン
ここまでくれば今日のゴール地点、ザンクト・ゴアールスハウゼンも眼下に見えます。林の中を降りていけばすぐに到着。今回はここまで。
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