【VA1-D5】 Swiss Via Alpina 1/スイス横断のロングトレイル5日目

スイス・ヴィアアルピナ1

スイス国内を東から西へと横断する総距離390kmのロングトレイル、スイス・ヴィアアルピナ1(別名:クロッシングスイス、 Crossing Switzerland)。スイス隣国リヒテンシュタインの首都ファドゥーツを出発し、スイス国内の風光明媚な絶景を満喫しつつ、全20ステージ・14の峠を越えて(累積標高差23,600m)、レマン湖畔の町モントルーを目指します。今回は5日目(リンタール~ウルナーボーデン)編です(概要編はこちら)。

リンタール出発

リンタール

今日の行程はリンタール(Linthal、標高662m)を出発し、急坂を一気に登ってブラウンヴァルト(Braunwald、標高1,256m)へ向かい、その後は比較的平坦な道を進んで谷奥の村ウルナーボーデン(Urnerboden、標高1,383m)を目指す、総距離16km(上り1100m、下り380m)、コースタイム5時間半のコースです。

リンタールには鉄道駅があり、またそれに接続したケーブルカー駅もあります。このケーブルカーに乗ればブラウンヴァルトへ行けますが、この旅では完全踏破を目的とするため今回は断念。それでは駅の脇を通るヴィア・アルピナルートで本日のトレイルを開始します。

ブラウンヴァルトへの登り

ブラウンヴァルトまでは約1時間半の行程。その間、ルートは常に登りで、600m程高度を上げます。登り始めると直ぐにルートは山道に。ジグザグ道を折り返しながら登って行くと、ケーブルカーの線路と度々交差します。丁度、ケーブルカーが登って来たので、撮影タイム。赤い車体が緑に良く映えます。

木々に覆われたルートは良く整備されており、荷物の重さを抜きにすれば、歩きやい斜度のジグザグ道です。のんびり登っていると、後ろから陽気で元気なお爺さんが勢いよく登ってきました。ケーブルカーに荷物を預けたとのことで、暫く会話を楽しんだ後、激励の言葉を残して追い抜かれました。再び黙々と登っていくと、視界が突如開け、目の前には小さな礼拝堂が。どうやら、ブラウンヴァルトの村外れに到着したようです。先へ進むと、幾つか建物も見えてきました。

ブラウンヴァルト

この村には電気自動車のみ入れ(ガソリンやディーゼルを燃料とする内燃機関の車は不可)、すれ違った数台の車も全て電気自動車。厳しい環境対策が徹底されています。民家の立ち並ぶ斜面を更に登っていくと、前方左手にはリートシュテックリ山(rietstöckli、標高1,848m)が見えました。今日はこのあと、あの山の中腹あたりをトラバースして進む予定。

更に登っていくと、ケーブルカー駅が見えてきました。ブラウンヴァルト駅(標高1,256m)に到着。そして、その駅前には馬車が停車。伝統衣装で着飾った2頭の馬もおとなしく待機しています。電気自動車と馬車、不思議な組み合わせです。激しい登りはここまでで、これからは比較的平坦な道となります。ここで簡単な朝食休憩とします。

ヌスビュール

馬車道を進む

次の目的地はヌスビュール(Nussbüel、標高1,270m)、これから約1時間の行程です。よく整備された馬車道を進みます。前方の切り立った岩肌に注目すると、ここにも湾曲した断層が見て取れます。ここ数日見てきたサルドナ地殻変動地帯です(解説についてはこちら)。

馬車道だけあって歩き易く、快調なペースで進みます。清流の流れる林を過ぎると、峠越えのような緩やかな登り。これを超えると、ヌスビュールに到着です。

ヌスビュール

ヌスビュールにはどうやら牛舎があるようで、牛達の水飲み場なども設置されています。眼下には雄大な景色が拡がり、気持ちの良い場所です。一息入れて林の方へ進んで行くと、放牧から戻ってきた牛達の群れに遭遇。次から次へと細い道から出てくるので、暫く待機。

ウルナーボーデン

林と草原の道

牛達が通り過ぎた後、山道を進みます。木の根が縦横に伸びているため、転ばないよう気を付けて歩きます。林が終わると視界が開け、今度は草地の拡がる斜面をトラバースするように進みます。途中、軽食を提供する農家がありましたが、今回はスキップ。

さらに進んでいくと、谷奥まで見渡せる場所に到着。本日のゴール、ウルナーボーデンが見えました。これから谷奥へ向かって進みます。

川沿いの道

軽快に進んでくると、谷を流れる川と合流。水中の魚が見える程、透き通った水です。ルートは川沿いに続いており、上流へ向かって進みます。途中、何度か橋を渡り対岸を行き来しますが、夏休みシーズンなので、川遊びを楽しむ家族連れを多く見かけます。中には、橋の上から飛び込む人も。そんなのどかな雰囲気の中、歩き易い平坦なルートをのんびりと進みます。

ウルナーボーデン

谷の両端には氷河に削られた痕跡とみられる鋭く切れ落ちた岩壁がそびえ立ち、このあたり一帯でU字谷を形成しています。谷底中央に小高い丘があり、ウルナーボーデンの村はそこに築かれています。平らな場所の中央部分に小高い丘が唐突にあるので少し不思議な印象を持ちますが、これなら川が氾濫しても影響は軽減されそうです。

川沿いを進んで丘の下まで来ました。最後の一登りをして丘の上に登ると、ウルナーボーデン(標高1,383m)に到着。丘の上からは、先程進んできた川沿いのルートが一望出来ます。そして宿泊先は目の前でした。

ウルナーボーデン散策

村内散策

今日の行程は比較的短く14時半頃に到着したので、村内散策へ出発。まずは村の中心部にある教会へ。今日一日の無事と、これからの旅の安全を祈念します。内部には立派な祭壇がありました。

続いて、教会脇に併設されている村の売店へ。入口は分かり難いですが、中を覗いてみると、それらしきお店を発見。補給食の補充を行うとともに、地場の特産品を物色。今日は放牧された牛を沢山見てきたので、やはりヨーグルトは外せません。尚、小さな集落の売店は営業時間が短いので、気に入ったものがあったら即購入としています。

スタンプ

そして忘れてはいけないのが、スタンプボックス。この村ではポストの横に設置されていました。スタンプが増えてくるにつれ、スタンプの意味・表現する内容も徐々に分かってきました。今回は牛。確かに良く見ました。

宿泊先

まだ人のいない食堂を覗くと、食器類が綺麗に並んでいました。ご飯も期待出来そうです!今回はここまで。

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