ヨーロッパアルプスの名峰ユングフラウ、メンヒ、アイガーを擁するスイス・ユングフラウ地方を10日前後で一周する約120kmのロングトレイル、ツール・ド・ユングフラウ(Tour of Jungfrau Region)。トレイル2日目は、山岳観光地シニゲ・プラッテからフィルストまでの人気コース16km(登り905m、下り722m)、6時間の行程です。
シニゲ・プラッテ出発~オーバーラント三山の絶景
ドウベ展望台
ツール・ド・ユングフラウ(TJR、Tour of Jungfrau Region)2日目は、朝日が昇る頃にシニゲ・プラッテ(Schynige Platte、標高1,980m)を出発。最初は霧が一面を覆っていましたが、高度を上げて雲海の上に出るとついにオーバーラント三山と呼ばれる名峰ユングフラウ、メンヒ、アイガーの姿が!急いでドウベ展望台(Daube、標高2,076m)へ登ります。
ドウベ展望台からは、北側にインターラーケンとトゥーン湖、南側にオーバーラントの山々が望めます。オーバーラント三山には朝日が当たり輝いているのですが、手前の岩山が壁となり全貌が見えません。先を急ぐことにします。
オーバーラント三山
ドウベ展望台からは尾根沿いを進みます。見晴らしが良く、絶景の連続です。少し進んでは写真撮影、を繰り返しながら、オーバーラント三山が映えるベストスポットを探します。この区間だけで何枚写真を撮ったか分かりません…。
ここからの景色は本当に圧巻です。オーバーラント三山、圧倒的な迫力でした(左から順にアイガー、メンヒ、ユングフラウ)。序盤のハイライトです。そして、数日後にはオーバーラント三山の直下まで進んでいきます。
ドウベからの道 オーバーラント三山 オーバーラントの山々
絶景のリッジウォーク
この区間は尾根沿いを進んでいきます(リッジウォーク)。進行方向の左側は切れ落ちた崖になっており、上空からみると崖上の縁ギリギリがルートになっていることが分かります。迫力満点。危険な箇所には落下防止用のロープが整備されていますが、悪天候時には危険ですのでご注意下さい。
進行方向の右側には、オーバーラント三山の絶景が拡がります。この辺りでは、牛の放牧が行われており、ルートを塞いでいたりもします。リッジウオークの最後は、頑丈な梯子を下りて終了です。
左右切れ落ちたリッジウォーク 崖の上を進んでいく 牛とオーバーラント三山 最後は梯子で終了 進んできた道
マンドレネン小屋へ
シャモアと一緒に休憩
リッジウォークを楽しんだ後は、アルプスに咲き誇る花々の観賞です。本当に様々な花が咲いており、色とりどりです。標高は2,000m程度なので、アルペンローズなどアルプス固有の花々が目立ちます。
そろそろ休憩にしようと思い手頃な場所を探しながら進んでいくと、岩場の上のほうに動物を発見。野生のシャモアです。草を食べていましたが、一頭がこちらに気付いて様子を窺っています。折角なのでここで休憩。その間もシャモアはずっと草を食べていました。
シャモア 一緒に休憩
ロハーホルン
シャモアに別れを告げて先へ進みます。ルート上には本当にいろんな花々が咲いています。小さい花々も可愛らしいですね。さて、前方にはロハーホルンが見えてきました。最初は雲で覆われていましたが、徐々に晴れてきました。ルートは、ロハーホルン手前を左側に回り込んでいきます。
ロハーハルンへの登り 雲が晴れた
マンドレネン小屋へ
ロハーホルンを進行方向の右側に見ながら谷を進んでいきます。正面にはゼーギスタール湖(sagistalsee)も見えてきました。ルートは岩場の斜面を登っていきます。上部を見上げると、湾曲した地層がむき出しになっています。面白いですね。最後は右側に折れて岩山を登るとマンドレネン小屋に到着です。
ロハーホルン ゼーギスタール湖 湾曲した地層 峠のマンドレネン小屋
ルート上の花々
この区間でも多様な花々が咲き乱れていました。次から次へと新しい花が登場します。
ファウルホルンへ
ランチ休憩
マンドレネン小屋からは岩山を急登します。登りきると視界が開けて、ファウルホルン頂上の小屋まで見渡せます。雲が出始めてきたので、まだ晴れているうちにランチを取ることにします。ここへ来る途中にも、鮮やかな青色の花を見つけました。
岩山の急登 ファウルホルン小屋まで一望できる 雪渓も多く残る
ファウルホルンへ
ランチを終えると、辺り一面は深い霧に覆われました。天気が良ければ、ここからも見晴らしの良い尾根歩きが楽しめるのですが、残念ながらこの日は難しそうです。ここでも牛の放牧が行われていました。
霧の中をどんどん進んでいくと、ファウルホルン直下に到着。ここで霧が一瞬晴れました。頂上にある小屋も見えます。頂上からは絶景が楽しめるようですが、この後すぐにまた霧で覆われたため登頂を断念。山の右側へ回り込むようにして先へ進みます。
辺り一面は霧の中へ 牛の放牧 頂上がファウルホルン小屋 頂上小屋への分岐点
バッハアルプ湖へ
バッハアルプ湖
ファウルホルンから少し進むと分岐点があり、ここから本日のゴール地点フィルスト(First)まで下っていきます。大きな湖がバッハアルプ湖。ルート上には避難小屋が幾つかあり、中で休憩しているハイカーもいました。
ここで遂に雨が降ってきました。急いで雨具に着替えて先へ進みます。湖に到着。晴れていると、ここは遠くの山々が湖面に浮かび上がる絶景撮影ポイントになるそうです。楽しみにしていましたが、残念ながら今回はお預けです。
バッハアルプ湖 避難小屋 湖に到着
マーモット
湖までの下り坂では、新たな動物との出会いがありました。マーモットです。それも大家族。最初は1匹だけで日光浴をしていましたが、その後巣から何匹も出てきてました。この撮影に没頭しすぎて、雨に降られました。
ゴール地点フィルスト
湖までくると、急に人が増えました。フィルストにはグリンデルワルトからゴンドラが運行しているので、フィルストへ来た観光客が湖までお散歩に来ているようです。時折、雲の合間から視界が開けて、麓のグリンデルワルトが見えました。
フィルストのゴンドラ駅近くには、近年クリフウォークという崖から張り出した散歩道が設置されました。天候が悪いので誰も歩いていませんでしたが、天気の良い日には人気のアトラクションです。
そしてフィルストのゴンドラ駅に到着です(標高2,167m)。本日はゴンドラ駅に併設された宿泊小屋に泊まります。レストランもあるので、夕飯はここで頂きます。本日はここまで。
グリンデルワルトの町 宿泊小屋と崖に設置されたクリフウォーク ゴンドラ駅と宿泊小屋 レストラン
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