【TMR7】ツール・ド・モンテローザ~ロングトレイル7日目

ツール・ド・モンテローザ

スイス・イタリアの国境を越えて名峰モンテローザの周囲を一周する約180kmのロングトレイル、ツール・ド・モンテローザ(TMR)。氷河歩きや高所歩道などスリル満点のトレイルを体験できるこのコースは、ヨーロッパアルプスのトレイルの中でも屈指の人気コース。今回は7日目、グレッソネイ=トリニテからアラーニャまでの22km、上り1,400m下り1,800m、7時間の行程です。

渓流を遡りガビエ湖を目指す

昨日に続いて今日も本格的な峠越えです。出発地グレッソネイ(Gressoney di Trinite)からイタリア内を北東方面に向かって渓流沿いに進み、まずは絶景が望めるガビエット湖(Lago Gabiet)を目指します。次はスキーコースを登って、本日の難所オレン峠(Col d’Olen)越えに挑みます。その後は、集落等に立ち寄りながら本日の宿泊地アラーニャ(Alagna)へと下ります。

林間コースを抜けて渓流歩き~グレッソネイ村を出発

今朝はグレッソネイ村(標高1,652m)から出発です。村外れからすぐに林間コースとなり、薄靄の中をどんどん登ります。途中、通行止めの箇所もありましたが、迂回路が整備されており問題なく通過。先に進んでいくと沢に合流、このまま沢沿いを登っていくと谷が開けてきます。

渓流上部への急登

谷幅が拡がると共に、コースは沢沿いから徐々に外れていきます。でも、両側は切り落ちた崖。そう、これから急峻な峠(崖)越えの始まりです。比較的斜度が緩そうなところから進んでいきますが、途中からはジグザグ道となり、一気に高度を上げます。そしてようやく峠に到着。

ガビエット湖のダム

峠に出たと思いきや、案の定もう一段登りが控えていました。遠くには石造りの壁が見えてきました。そう、ここはダムです。堤防の上まで登ってくるとその全貌が徐々に見えてきました。それにしても立派な石組みの堤防です。新しい家屋も建築中でした。ここは標高2,370mですので、スタート地点からは700m強登ってきました。

ガビエット湖の絶景

そしてお待ちかねの絶景、ガビエット湖です。背後には雄大な氷河、これは小休止するほかありません。湖畔のルートを進んでいくと、先程登ってきた堤防がしっかりと水を堰止めているが分かります。この周辺には絶好の写真スポットが沢山あり、なかなかペースが上がりませんでした。

難所オレン峠越え

見晴らしの良いスキーコースを登る

ガビエット湖の先には山小屋やスキーリフトの中間駅があるようです。この山小屋の脇を通り抜けて、今日の難所オレン峠を目指します。景色は素晴らしく、周囲にはマーモットも結構います。気持ちよく進んでいると、途中からスキーコースに合流。これをどんどん登ります。

難所オレン峠越え

スキーコースを外れると、いよいよ険しい山道の始まり。トラバースしながら高度を上げていきます。振り返るとこれまで進んできた道が一望出来ます。さあ、あと少しで峠に到着です。

オレン峠からの絶景

オレン峠に到着、標高2,881m、湖からは約500m登りました。峠からは、期待通りの景色が拡がっています。進んできた方角、これから進む方角、どちらも見通しがよく素晴らしい。昨日に続いて、今日も峠越え達成です。

オレン峠からフォリック分岐点へ

オレン峠の自然植物園

オレン峠にはなんと天然の植物園が拡がっています。あちこちに花の解説・写真が記載された看板があり、その横には本物の花が咲いていました。この美しい花々に癒されました。

フォリック分岐点へ

峠からはトラバースしながら下っていきます。見晴らしが良いので、このルートはとても気持ちが良いです。途中、切れ落ちた箇所もありますが、ゆっくり進めば問題ない程度です。そしてフォリック分岐点(Passo Foric)に到着。

アラーニャへの下り

見晴らしの良い下り

分岐点からの下りも気持ちが良いコースです。どんどん下っていくと、少しづつすれ違うハイカーが増えてきます。視界の先には集落も見えてきました。

集落巡り

最初の集落に着いたのはお昼前の頃。煙が上がっているので覗いてみると、美味しそうなBBQが。このオトゥロ谷辺りの集落では宿泊も出来るようで、車が入ってこないためハイカーズ・パラダイスと呼ばれているとか。そして更に幾つかの集落を経て進んでいくと、これまでよりも規模の大きい集落、フォール(Alpe Follu)に到着。ここは観光地のようで、レストランなどもあり、大変賑わっていました。

宿泊地アラーニャの町

人の多さに少し驚きつつ、アラーニャの町を目指してどんどん下ります。人がいないと気持ちの良い林間コースですが、この日は何故か大賑わいでした。そして無事、町へ到着。ここも可愛らしい、綺麗な町でした。

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