仏アルプス・ヴァノワーズ国立公園内を周遊するロングトレイル、ツール・ド・ラ・ヴァノワーズ。手付かずの大自然が残り、氷河や美しい山並みを望みながら、約160kmを10日間で踏破。季節外れの積雪に見舞われながらも、高原の牛達が作る特上のチーズや山小屋でのサプライズ・ライブなどトレイル以外の楽しみも満喫。今回は2日目編(概要編はこちら)。
山小屋オルジェレ出発
山小屋オルジェレ出発
本日の行程は山小屋オルジェレ(標高1,935m)を出発し、バルビエ峠を越えてアモント湖を眼下に望む山小屋プラン・セックへと向かう総距離13km(登り870m、下り490m)、所要時間5時間のコース。
今朝は快晴。山小屋で朝食を食べてテントを畳み、7時半に出発。久しぶりのテント泊だったので、片付けに少し手間取りました。山小屋オルジェレには、周遊後に再び戻ってくるので、それまで暫しのお別れ。今日は比較的短いコースなので、のんびりと進みます。最初の目的地はバルビエ峠。
林間コース
ルートは山小屋直下の民家脇から林の中を進みます。昨日は暑さにやられて苦労した登りですが、今朝はまだ涼しく、順調に登っていきます。時折、木々の切れ間から眼下の景色が望めますが、靄が掛かっているせいか、鮮明には見えません。ルート脇には、徐々に高山植物を見かけるようになってきました。1時間半程進むと林を抜けました。
バルビエ峠
見晴らしの良いトラバース・ルート
ここからは斜面をトラバースして進みます。進行右手側は麓まで見渡せる気持ちの良いルート。また、振り返ると、これまで進んできた道が一本の線として続く。この景色を見ると、ロングトレイルが始まったことを実感します。前方に小屋が見えてきました。景色が良いので、軒先を借りて小休止することにします。
高山植物
林を抜けてから休憩小屋までの間、絶景は足下にも。百花繚乱、多種多様・色とりどりの花々が咲き誇っています。
バルビエ峠
10時20分、休憩を終えてトレイル再開。進行左手側には雄大な山、その麓の牧草地ではヤギの放牧。何とも癒される光景の中、ルートは緩やかな登り坂に。しばらく進むと、前方に峠らしき地形が見えてきました。今回のロングトレイルでは初の峠越えです。険しいルートを想像していましたが、初回は容易に越えられそうです。10時45分、バルビエ峠(Col du Barbier、標高2,295m)に到着。
アモント湖分岐点
ヴァノワーズ国立公園入口
バルビエ峠を越えると、まず正面の雄大な山塊ダン・パラシェ(La Dent Parrachee、標高3,697m)が目に飛び込んできます。威厳・風格を感じる非常に美しい山容です。続いて少し進むと、眼下にはアモント湖が見えてきました。この山と湖の組み合わせが大変素晴らしく、撮影に時間を取られてペースが全く上がりません。ゆっくりと斜面をトラバースしながら登っていくと、ヴァノワーズ国立公園の入口に到着。
ランチ休憩
ルートは国立公園内へと入り、進行右手に山と湖の絶景セットを眺めつつ、緩やかな登り下りを繰り返しながら、湖の対岸中腹にある山小屋プラン・セックを目指します。小川を渡り、更に先へ進むと分岐点に到着(標高2,426m)。丁度12時を回った頃なので、ここでランチタイム。平らな場所にシートを拡げ、お昼寝含めて1時間程休憩します。
高山植物
分岐点に来るまでの間、今度はアルペンローズが綺麗に咲き誇っていました。岩場に咲くブルーベルも可憐。
山小屋プラン・セック
セテリア橋
13時10分、ランチ休憩を終えてトレイル再開。先程とは違う角度からのダン・パラシェ山とアモント湖のセットに再び魅了され、ここでも撮影タイム。ルートはアモント湖へ注ぐ川へと向かいます。緩やかな下りを30分程進むと、セテリア橋(Pont de la Seteria、標高2,208m)に到着。ここは分岐点になっており、山小屋への進路は湖沿いの右手方面です。
山小屋プラン・セック
セテリア橋を渡ると今度は緩やかな登り。この辺りには車でアクセスすることも出来るので、大勢のハイカーで賑わっています。美しい花々が咲き誇る中を進んで行くと、車も通れる砂利道へ合流。山小屋の標識を発見。残り15分。砂利道を進んで行くと、今度は山小屋の看板が登場。その小道を登っていくと、今日のゴール、山小屋プラン・セック(Reguge de Plan Sec、標高2,316m)に到着。時刻は14時半。
キャンプ泊
テント設営
山小屋でチェックインを済ませ、まずはテントの設営に取り掛かります。静かで平らな場所を見つけたので、ここに設営することにします。比較的早く山小屋に着いたので、設営場所も選びたい放題。出入口正面には、美しいカモミールが咲いています!
夕食
山小屋は2つの建物に分かれており、最初の画像正面の建物にシャワー施設やトイレ、宿泊者用の部屋があります。次の画像の建物が食堂。夕飯はこの中で頂きました。今日も全員が揃って大皿を各自に取り分けて食べる山小屋スタイル。大半がフランス人でしたが、英語も通じたので、楽しい夕食時間となりました。
夕飯を終えてテントに向かう途中、空が夕焼けになり始めてきました。時刻は20時半過ぎです。テントを出るとこの絶景、テント泊も良いものです。今回はここまで。
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