【ドイツ】世界遺産・ライン川沿いの絶景トレッキング ~11日目~

ラインシュタイク(ライン川高所道)
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ドイツ・ヴィースバーデン~ボン間を繋ぐ全長約320kmのロングトレイル、ラインシュタイク 。トレイル11日目は、ザイン最寄りの鉄道駅エンゲルスからノイヴィード盆地内陸部を巡ってライン川沿いの町ロイテスドルフまでの約39kmです。この区間は鉄道への接続が悪く長距離コースとなりました。

出発地エンゲルス ~ ラインシュタイク本線合流

ザイン最寄駅エンゲルス出発

今回の出発地はザイン最寄りの鉄道駅エンゲルス。最寄駅とはいえザインまでは約2.5km、そしてルートは暫くの間ライン川を離れて内陸部へと進みます。一方、鉄道はライン川沿いを運行するため本日の行程は適当な距離で終えることが出来ず、本トレイル最長記録に挑むことになります。

長距離コースを覚悟して本日は早朝出発です。鉄道駅からは、ラインシュタイク支線(黄色マーク)が出ているので、これを辿ってまずは北の隣町ハイムバッハ・ヴァイス(Heimbachweis)を目指します。

澄み切った晴天の中、朝日を浴びながら進んでいくと、収穫期を迎えたトウモロコシ畑が黄金色に輝いています。田園風景をのんびり楽しみたい衝動に駆られますが、先の行程が長いので田舎道をどんどん進みます。ルートの曲がり角にはマークがあるので、迷うことはありません。

ハイムバッハ・ヴァイス ~歴史ある教会が残る町

町に入ると早速教会を発見、聖マルガレータ教会(St. Margaretha)です。12世紀には既に存在したようですが、1569年大火事により消失、鐘も全て溶けました。そこでケルンから鐘の製造技術者が招聘され、1575年に新たな鐘を鋳造(1581年再鋳造、現存)、教会も再建。その後、第二次世界大戦で被災しましたが、1963年に改修され今の姿となっています。

この町は派手なカーニバル(謝肉祭)で有名のようですが、今朝は静寂に包まれた町の中を進んでいきます。郊外に出ると、ルート右手に高い壁で囲われた施設が見えてきました。

ロンマースドルフ修道院跡

塀沿いを進んでいくと3聖人が並ぶ立派な門が出現、ロンマースドルフ修道院跡(Abtei Rommersdorf)です。この修道院は1117年ベネディクト会が創建、後にプレモントレ会が引き継ぎ発展します。しかし1803年神聖ローマ帝国の帝国議会で「世俗化」が決議されると教会財産は国有化・没収、修道院も解散。跡地は荒廃しますが、1970年頃から財団の手により保全活動が行われ、現在ではガイドツアーも開催されているようです。

内部見学をしたい所ですが、今回は諦めて先へ進みます。

ラインシュタイク本線合流

修道院跡を後にして緩やかな上り坂を進んでいくと、辺り一面は畑になります。そのまま更に登っていくと、ラインシュタイク本線に合流します。振り返ると、なだらかな平地が拡がっています。ライン川沿いでは、これまで比較的広い平地を見なかったので珍しい景色です。

ヴィード川沿いのラウバッハ谷へ

リメス散策

ラインシュタイク本線を進むと、前回ご紹介したリメス街道(リンク)と再合流。地図によれば、保存状態の良いリメス(古代ローマ帝国の国境防衛線)がこの先にありそうなので、少し寄り道してリメス散策を楽しむことにします。

リメスには一定間隔で監視塔が設置されていたらしく、跡地と思われる場所には案内板がありました。リメスに沿って土塁跡も残っています。古代ローマ人が建設した姿を想像すると感慨深いものがありますね。時間がないので早々にラインシュタイクへと戻ります。

アウバッハ谷 ~人気の乗馬クラブ

ルートはリメス街道を離れて、アウバッハ谷(Aubachtal)へと続きます。谷に入ると乗馬クラブを発見、多くの人達が乗馬を楽しんでいました。先へ進んでいくと、ルート脇にリメスの解説パネルが度々登場。先程寄り道してきたので、親近感を覚えます。

少し疲れてきたところで、ビアガーデンの文字が!カフェ・レストランのお店(Zum Schwanenteich)で宿泊もできるようです。ここは我慢、川を渡り谷を登っていきます。高台に到着、何とそこには復元されたローマ時代の監視塔が!想像以上の規模感でした。

レングスドルフ ~羊の群れがお出迎え

監視塔からはしばらく林間コースが続きます。谷間に差し掛かると羊の群れを発見、食後の休憩中でした。この先がレングスドルフ(Rengsdorf)の町です。ルートは町の外側を回って西方へ抜けていきます。古い教会(聖カスター教会)脇を抜け、ローマ時代の堀跡が残る公園・遊歩道を進んでいくと、見晴らしの良い場所に出ます。これから向かう方向の町メルスバッハ(Melsbach)も見えます。

ラウバッハ谷 ~ビューポイントでランチ休憩

ビューポイントがあったので、ここでランチ休憩にします。写真では判別し難いかもしれませんが、左側が通常サイズのベンチ、右側は巨大ベンチです。足が下に届きません。のんびりと休んでから午後の部再開です。

ここからは、ライン川の支流・ヴィード(Wied)川の流れるラウバッハ谷(Laubachtal)まであと少し。谷へ向かって下っていくとヴィード川が見えてきました。更に下ると、水車のあるレストラン(Laubachsmühle)を発見。18世紀半ばの水車で、以前は水車小屋だったのでしょう。ラインシュタイクの旗が掲げられ、ランチ客も大勢いました。

ライン川沿いの町・フェルトキルヒェンへ

アルトヴィートの町とヴィート侯爵家

ルートは川沿いを進むので、高台にあるメルスバッハの町には立ち寄りません。ヴィート川はこの先で大蛇行、川に囲まれた半島のような陸地部分には中世の古城、アルトヴィート城(Burg Altwied)があります。周辺一帯はアルトヴィート(Altwied、古いヴィート)と呼ばれ、ヴィード川下流域に発展したノイヴィード(Nuewied、新しいヴィート)の起源となった場所です。

ヴィート侯爵家がここに城を建設(1129年以前)して以降、この地は侯爵家の居城として発展、城下町も形成されました。1653年ノイヴィードに侯爵家の居城が新設されると徐々に衰退します。現在では当時の城跡、城壁、門、塔などが残っています。なお、ヴィート伯爵家は、1806年まで神聖ローマ帝国の独立侯国、その後1848年までプロイセン王国の貴族階級(ユンカー)として存在したようです。

脱線しましたが、ルートはアルトヴィート城には立ち寄らずに直進、ヴィート川に架かった古い石橋を渡ります。この橋は1648年建設後、川の氾濫や戦争で2度崩壊、その度に再建され今日に至ります。

野生化したリンゴとプルーンの木

ヴィート川右岸に渡った後、次はライン川を目指して西進します。ここからは山肌に沿ってヴィート川に注ぐ6本の川を越えるため、谷への下りとその後の登りを繰り返しながら進みます。途中、ルート脇には立派な果樹園が拡がっていたほか、手入れが放棄され野生化したリンゴやプルーンの木が沢山の実をつけていました。

フェルトキルヒェン ~美しい菜の花畑

4本目の川を越えてフェルトキルヒェン(Feldkirchen)郊外に差し掛かると辺り一帯は農地となり、その先には黄色く色付いた菜の花畑が拡がっていました。ここまでくるとライン川もようやく姿を現し、今日のゴールが近いことを教えてくれます。ノイヴィードの町も一望出来ます。

6本目の川を越えると、ライン川対岸の町・アンダーナッハ(Andernach)が眼下に拡がります。観光地としても有名で、ラウンドタワーと呼ばれる円柱形の塔や巨大なファサードのある聖母教会も見えました。

本日のゴール・ロイテスドルフ

長い長い本日の行程もいよいよラスト、ライン川を見下ろす高台にあるヒューレンベルグ(Hüllenberg)地区を通って今日のゴール地点、ロイテスドルフ(Leutesdorf)の町に向かいます。ライン川を横目に高台を進んでいき、最後はライン川に向かって一気の下りです。

高台からライン川へと続く急斜面にはブドウ畑が拡がります。かつてはノイヴィード盆地一帯でブドウ栽培が盛んでしたが、工業化の進展と共に徐々に衰退、現在ではこの辺りのみとなっています。歴史あるブドウ畑に夕日が当たる中、今日のゴール・ロイテスドルフ鉄道駅へと下っていきます。

そして何とか無事に鉄道駅へ到着。総距離40km弱となりましたが、これで内陸部ルートも終了となり、次回からは再びライン川沿いのコースへと戻ります。本日はここまで。

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