ドイツ・ヴィースバーデン~ボン間を繋ぐ全長約320kmのロングトレイル、ラインシュタイク。トレイル2日目は、エルトフィレの街を出発点に、ブドウ畑が一面に拡がるライン渓谷の絶景や中世に栄えた歴史ある修道院跡等を訪れながら、ラインガウ・ワインの名門ワイナリーとして有名なフォルラーツ城までの約20kmとなります。
列車駅エルトフィレ~出発点ビューポイント
まずは前回のゴール地点まで戻るべく、列車駅のあるエルトフィレ(ドイツ語:Eltville am Rhein)の街から出発します。中世時代の街並みが残る中心部を抜けると、丘陵地には一面のワイン畑が拡がっています。犬の散歩やランニングを楽しむ人々と朝の挨拶を交わしながら、ワイン畑の脇を進んでいくと前回のゴール地点ビューポイントに到着。ここから、今日のコースが始まります。
ラインシュタイク開始~高級ワインで有名な町キードリヒ
ラインシュタイクに戻り、少し進むと羊の群れに遭遇。気持ちよさそうにゴロゴロしている羊と戯れた後、コースは再びワイン畑に沿って絶景が続きます。日当たりが良く、水はけの良い斜面、これは美味しいワインが育つわけです。
さてそうこうしている間に、遠くに見えていた塔の下へ。そこは広場になっており、ドイツらしく、ソーセージ用のバーベキューセットが!シーズンになると、大勢の人がここで地元のおいしいワインとソーセージを楽しむのでしょう。
ここから一気に下ると、次の町キードリヒ(ドイツ語:Kiedrich)につきます。この町の歴史は古く、900年代に書かれたマインツ大司教の文書にも、既に町の名が登場しています。ワイン生産の歴史も古く、特にここのワインはラインガウ地域の中でも高級ワインとして有名。また、ゴシック様式の大きな教会も見所の一つで、ドイツ最古のオルガンもあります。
一面の草原~中世の面影残るエーベルバッハ修道院
町から続く道の脇にはクラインガルテンと呼ばれる市民農園があります。区画で区切られた中には、様々なお花や樹木が植えられています。これを横目に楽しみながら歩を進めると、一面が開けた草原にでます。今日はここでランチ。ベンチに座って静かな景色を楽しみます。
さて、その先の森を抜けるとエーベルバッハ修道院(ドイツ語:Kloster Eberbach)が見えてきます。ラインシュタイクは本来この修道院の周囲を通るのですが、現在工事中のため、修道院の敷地内を通り抜けできます。この修道院、シトー会の修道院として1136年設立、12-13世紀に最盛期を迎えました。現在では、修道院としての役割は終えていますが、見学はできます。こちらは、なんといっても、ワインが有名!中世の頃は、ヨーロッパ随一の作付面積を誇っていたというワイン畑は、現在、州の管理下でワイン生産を続けており、この修道院の一角で、試飲、販売を行っています。ただし、ここでついワインを買ってしまうと、この先、バックパックが重くなりますので、本数にはお気をつけて。
ワイン畑とライン川を一望、絶景スポット~フォルラーツ城
修道院に別れを告げて、森を抜けると、可愛らしい牛達が。毛並みが違います!しばらく進むと、眼下にはワイン畑、そしてライン川を一望できる場所に来ます。この絶景を楽しみながら進んでいくと、今日のゴール、フォルラーツ城(ドイツ語:Schloss Vollrads)に到着。
このあたり一帯はローマ時代からブドウ栽培が盛んで、13世紀にはフォルラーツの名前が冠されていたようです。この城は、14世紀に有力者の邸宅として建設され、今でも城内見学ができます。もっとも、ここのおススメはやはりワイン!ワインショップもあり、試飲可能です。裏には駐車場もありますので、基点として最適です。そしてそのままケースで購入、飲みすぎにはご注意下さい!今回はここで終わりです。
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