【VA1-D1】 Swiss Via Alpina 1/スイス横断のロングトレイル1日目

スイス国内を東から西へと横断する総距離390kmのロングトレイル、スイス・ヴィアアルピナ１。スイス隣国リヒテンシュタインの首都ファドゥーツを出発し、スイス国内の風光明媚な絶景を満喫しつつ、全20ステージ・14の峠を越えて（累積標高差23,600m）、レマン湖畔の町モントルーを目指します。今回は初日（ファドゥーツ～サルガンス）編です。

リヒテンシュタイン出発
1. ファドゥーツ市街
2. ライン川の国境
スイス入国
サルガンス
1. サルガンスへ
2. サルガンス城

リヒテンシュタイン出発

ファドゥーツ市街

プロローグ区間を終えて、今日からいよいよスイス・ヴィアアルピナ１をスタートします（別名：クロッシングスイス、 Crossing Switzerland、概要はこちら）。出発地点はファドゥーツ市街の中心部（標高455ｍ）、ゴール地点はサルガンス（Sargans、標高483ｍ）、コースタイムは約4時間50分です。

それでは早速トレイル開始。昨日間近で眺めたファドゥーツ城に別れを告げてルート標識に沿って市街地を進んでいくと、綺麗な小川沿いの遊歩道に出ました。川のせせらぎを聞きながら、気持ちの良い平坦な道をライン川方面へ進んで行きます。

ライン川の国境

ライン川の土手に到着。屋根付きの木造橋が架かっています。ライン川はリヒテンシュタイン、スイスの国境線であるため、対岸は隣国のスイスです。なお、リヒテンシュタイン、スイスはともにシェンゲン協定の加盟国であるため、両国間には出入国検査など無く、自由な往来が可能です。

橋の中は、木造の外壁をベースに縦、横、斜めにも補強材が設置されています。車・バイクは進入禁止ですが、かなり頑丈に作られている印象。中央付近まで進んで行くと、国境線を示す標識がありました。これでスイスに入国です。

スイス入国

ゼーヴェレン

ライン川を渡ってスイス領に入り、平野の道を山間部方面へと進んで行きます。20分程歩くと、スイス最初の町ゼーヴェレン（Sevelen、標高454ｍ）に到着。町の教会からは何やら楽し気な演奏が聞こえてきました。

音色に誘われて教会へ近づいていくと、綺麗に着飾った大勢の人達や演奏隊を発見。どうやら結婚式が行われているようです。折角なので生演奏を聴きながら小休止。教会内部も花で飾り付けられていました。

ゼルヴァ

ゼーヴェレンの町を後に砂利道の道路を登っていくと、見晴らしの良い高台に出ました。昨日下ってきたリヒテンシュタインの山は大分遠くに感じます。先へ進むと周囲からは民家が無くなり、草地が拡がっています。看板には花々が満開となった季節の写真がありました。この辺りも大分花々が咲いていますが、最盛期はもう少し先のようです。

綺麗な花畑の道を進んで行くと、ゼルヴァ（Selva、標高663ｍ）に到着。ルートはここから林の中へ入ります。しばらく進むと、左手側に城跡のようなものを発見。少し脱線して見学に向かうと、急峻な崖の上には石垣の跡が見えます。手すりの付いたルートがあるのでこれを登っていくと、城跡に出ました。建物は残っていないものの、平らな基礎部分の上からは、リヒテンシュタイン側まで一望出来ます。

アツモース

ルートへ復帰して先へ進んで行くと、今度は建物部分も残る古城が見えてきました。ヴァルタウ城（Wartau Castle）です。この地域一帯では9,000年前頃から定住が始まり、紀元前3,000年頃にピークを迎えたようです。その中心地の一つとしてこの城が初めて歴史文書に登場するのはそれから4,000年強を経た1342年。現在、この古城はスイスの重要な遺跡として認定されています。

城跡付近では現在羊の放牧が行われており、牧歌的な風景が楽しめます。先へ進むと、今度はワイン用のブドウ畑が拡がっています。ルートはこの後グレチンス（Gretschins、標高608ｍ）の村へと入り、舗装された車道を進んで行くと、一段高い所からヤギがいきなり登場。立派な角です。

しばらく車道を進むと、今度はアツモース（Azmoos、標高497ｍ）の村に到着。1933年に設置された水場は今でも現役。アルプスの天然水を頂きます。ここからサルガンスまでは約2時間です。